第4章 デート編 〜トド松〜
朝はいつも8時に起きて、仕事に行く松代さんをお見送りしてから私の1日は始まる。いつも学校はもっと早かったから楽になったもんだよね。今日から兄弟1日デート。私はとりあえずトド松の起床を待つことにした。ニートと言えど、トド松は合コンとか女の子とのデートとかで朝家を出る時はちゃんと起きるみたいで、昨日「10時に家出るから」と言われてるから、多分9時くらいに起きてくるとふんでいる。ので、朝ごはんを食べて待っていよう。毎朝松代さんが行く前に炊いてくれているご飯をよそい、フライパンの中に入ってるベーコンエッグを一つ取り、いただきますをして食べる。30分かけて食べ終わったところでトド松が起きてきた。
「おはよー、なつき。」
「おはよ、トド松兄さん。ご飯食べる?」
「うん、じゃあ食べようかな。」
自分の食器を流し台に戻して...って朝の行動はいつも通りだからデートの内容に移ろうかな。長々と話しててもつまんないでしょ?
家を出て向かった場所はまあ昨日言ってた隣町のパンケーキ屋さんなんだけど、そこのパンケーキ屋、クリームの量がヤバいんだよね。パンケーキの上に10cmくらいのクリームが乗っかってるの。トド松はそれを2個頼んで、私の前に置いた。この量を私1人で食べろというのか、いや食べれるけどね。
「ね、これ美味しいよね。ここにしたら女子ウケしそう。」
「う〜ん、確かに女の子はいいと思うけど、合コンって男女必要なんでしょ?男子の集まりが悪そう...」
「あー、そうか...じゃあなつきはどこがいいと思う?男女受けがいい店。」
そんなの知るかよ。高校生かつ合コン未体験の私に聞くか。男子も好きで女子も好きな...
「じゃあカフェ?」
「どういう?」
「ラ...ランチ系?」
そういうのしか思いつかない。トド松はう〜んと考えて「今度それにしてみるね♡」といってパンケーキを食べ始めた。絶対参考にしない気がする。