「新テニスの王子様」理想のペア、Staring eyes
第7章 Staring eyes5ー5(ファイブゲームスオール)
丸井は部屋でひと休みをしたあと、テニスラケットを持って散歩に出掛けます。同室の芥川慈郎にも声を掛けましたが、気持ち良さそうに寝ていたため、丸井は彼を起こすことをやめたのでした。
丸井「トレーニング、ないとないで暇だなぁ。菊丸でも誘ってコートに……」
そこで丸井がつぶやくことをやめたわけは、部屋を出たあと、ばったり木手と会ってしまったからです。
丸井は木手と目を合わせないよう、目を閉じながら廊下をすれちがいました。
木手も、丸井に避けられていることが承知の上か、何も声を掛けず、丸井と廊下をすれちがいます。
その現場をちょうど見てしまった跡部は、すぐに丸井のところへ行き、彼の肩をつかみます。
跡部「丸井ブン太」
丸井「あれ、跡部か。びっくりした」
跡部「さっきのあれ、何だよ。ケンカでもしたのか? あーん?」
丸井「してないよ。木手くんってさ、ほら、取っつきにくいだろい。怖いと言うのかな。だから、ケンカはただの、跡部の誤解だよ。じゃ」
跡部「………」
明らか、様子がおかしいと疑っていたキングでした。