「新テニスの王子様」理想のペア、Staring eyes
第5章 Staring eyes3ー3(スリーゲームスオール)
高校生C「ちっ、隠れられた」
高校生F「まあいい。こっちは四人。赤髪の中学生が出てきたところを一気に攻めるんだ」
高校生D・E「了解」
丸井(……今、ひそひそと何人か声がしたな。くそ、やたら身動き取れねえ。いつまでここにいればいいんだ。ん、ボール?)
そこで、料理に使うボールが丸井の方へ転がってきました。
丸井(あのとき、オレを助けてくれた人が落としたもの。でも、何でこんなところに転がって……。いや、使えるぞ)
丸井はボールを持ったあと、ひそひそした声の主たちがいる木の上にあったものを狙います。狙いはハチの巣です。
そして、丸井はボールをサーブし、身をすぐに伏せます。
ボールは見事、木の上のハチの巣に命中し、巣から出てきたたくさんのハチは高校生四人を襲いました。
高校生C・D・E・F「うわあー!!」
ハチから逃げていく高校生四人です。
丸井「ふぅ、ハチさんたち、ありがとうよ。あの人たちがオレを襲っていたんだな。これで特徴を覚えたろい。それと……」
丸井は転がったボールを手にし、
丸井「まーた、助けられちったな。誰なんだろうな。礼が言いたいなぁ。多分、オレたち中学生メンバーの中にいるよな」
と、合宿所へ戻って行きました。
また、先ほど逃げて行った六番コートの高校生四人にテニスボールの方でとどめをさし、ついでにハチの始末もした木手永四朗も、縮地法で丸井より先に合宿所へ戻って行ったのでした。
↑章のラストのところ、まるで物騒な終え方ですが、木手くんの「とどめをさした」というのは、単純にあの四人の高校生をテニスボールでの連続サーブで追っ払い、ハチの方も「始末」というのは得意の縮地法で料理のボール二個の中に全部閉じ込め、丸井くんが落とした巣に素早く戻してから、合宿所に帰りました。あとの始末は合宿所の管理人さんに任せました(笑)