「新テニスの王子様」理想のペア、Staring eyes
第4章 Staring eyes 2ー2(ツーゲームオール)
しかし、感傷にひたる間もなく、木手と丸井たち勝ち組のトレーニングは始まります。腹筋から何まで約六時間かけてやっていました。
トレーニング休憩時間のときのことでした。丸井の水分補給後、テニスボールが彼の頭をめがけて飛んできたのです。
丸井「うわ、あっぶね!」
すんでのところで丸井は避けました。ですが、また何球かテニスボールが飛んできます。
丸井「だ、誰だよ、こっちに飛ばしてくるのは」
丸井はラケットを持ってきていないため、自分の反射神経を信じて球を避けるしかありません。
丸井「こんなことしたって、オレに当たらねえよっと!」
丸井は全部の球を避け切り、無事に仲間の元へ戻ります。
しかし、丸井は今のせいにより、次のトレーニング時刻に遅刻し、サーキットコーチの柘植に怒鳴られ、一人だけトレーニングから三十分はずされていました。
そのことで、仲間の幸村と柳生と後輩の切原は心配していたようでした。
けれども、丸井はすぐにみんなに追いついてきたため、心配して損したと切原だけ言っていました。
木手の方は丸井が遅れてしまった原因を何となく察していました。次の休憩時間中に、六番コートの高校生たちと遭遇し、得意の縮地法で木の影に隠れながら、彼らの会話を聞いてしまったからです。