• テキストサイズ

【進撃の巨人】今日から君は調査兵団【エルヴィン】

第5章 月刊『壁男』と夜会


冷え込むはずだ、雪が降っている。
小さいはずだった結晶は短時間で少しずつ大きくなっていき、エリナの肩に薄っすらと雪化粧を施した。ピクシスの禿頭に降っては体温で溶けて水となっていた。
「司令風邪ひきますから」
ハンカチを探そうとして、首に巻かれたマフラーに触れた。しまった、エルヴィン分隊長に返すのを忘れていた。
「しまった、ワシのスキットルをさっきの小部屋に忘れたわい」
「とってきます!」
ラッキーとばかりに、急いで会場へと戻る。エルヴィン分隊長を探さなければ。


スキットルを見つけエルヴィンを探していると、階段でリヴァイが外套を手に佇んでいた。
「リヴァイ!エルヴィン分隊長は?」
首のマフラーに手をやると、その意図を汲んだらしい。
「また貴族の女どもに囲まれている」
リヴァイの視線の方をみると、4人のご令嬢に囲まれたエルヴィンが見えた。これは到底離してもらえそうにない。
「そっか・・ごめん、このマフラー返してもらえる?」
「問題ない」
マフラーを取ると首が寂しさからか冷たくなる。
「じゃぁ、リヴァイ今年もよろしくね!」
挨拶をし階段を降りようとすると、リヴァイの手が差し出された。
「こうやってエスコートしろとお前の本に書いてあった」
「レディに対してだから私には必要ないよ」
僅かに眉をひそめたリヴァイを見てこの答えは正解ではないと悟った。
「ゴメン!有難くエスコートされます!!」
こういう所が可愛くないのかもしれない。きっと何度も練習したのだろう、リヴァイのエスコートはスムーズであった。
/ 57ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp