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【進撃の巨人】今日から君は調査兵団【エルヴィン】

第3章 特訓とハンジ


馬に跨り兵舎に戻ろうとすると、エルヴィンの姿が見え敬礼をする。

「エルヴィン分隊長!」
「エリナか?」
「はい、そしてハンジ班長とお話をしておりました。あの・・ハンジ班長から私の仕事をエルヴィン分隊長が褒めて下さったと聞きました・・。ありがとうございます」
「思ったことを伝えたまでだ」

大きな感情表現をしないエルヴィンの表情は暗闇では分かり辛い。しかし、空気が柔らかくなった事でエリナはエルヴィンが笑っていると察した。

「技巧部とハンジさんが共同で開発ができるよう、キッツ隊長に提案してみます」
「そうか、頼むよ」

もしこの案が通ったら、駐屯兵団と調査兵団の距離はもっと近づくのではないか。そうなれば、退屈だった日常に少しでも変化が訪れるかもしれない。ハンジさんの新薬研究の成果も間近で見られる、薬の実験にも立ち会えるかもしれない、その薬を使ってキッツの野郎を・・・じゃなかった、壁上固定砲の精度が上がれば出発時の被害を最小限に抑えられるかもしれない。悪い事はないはずだ。

「では、失礼します」
「ああ、訓練お疲れ様」

そういい、エルヴィンは建物の中に入っていった。

―――なぜエルヴィン分隊長は私が訓練していたことをご存じなのかーーー
―――そういえば最初から名乗らずとも私の名前を呼んでくれていたーーー

今頃になってなぜ一介の他兵団の兵士である自分の名前をご存じだったのか疑問がわいてきたが、特に気にすべき事ではないと騎乗し平野を駆けた。
今日はアイとリコと夕食だ。キッツのお気に入りであるリコには共同開発に向けてアドバイスをもらえるかもしれない。

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