第3章 創り上げられる信頼
やっとエレンの本音が聞けた。
それだけ私のことを信頼してくれたのかと思うと、不謹慎だけど嬉しかった。
私はゆっくりとエレンの腰に腕を回し言葉を発する。
「エレン、貴方は化け物なんかじゃないよ。だって、こんなに温かいんだもん。その温かさを忘れない限り貴方は化け物じゃない。
周りの言葉に惑わされないで。
惑わされそうになったら、こうやって私を抱き締めて。
エレンを引き戻してあげられるくらいの力はある。
ほら、私って強いから。」
顔を上げて悪戯っぽく笑う。
すると、エレンは少し面を食らったような顔をした。
その後、そうですね、と笑顔を見せてくれた。