第3章 創り上げられる信頼
エレンを連れてオルオさんの隣に腰掛けた時には、既にペトラさんが皆んなの分の紅茶を淹れてくれていた。
その紅茶を一口啜る。
…凄く美味しい。やっぱりペトラさんの淹れる紅茶は一級品だ。
エレンの隣で紅茶を嗜んでいると、リヴァイ兵長がエレンの隣まで来て、相変わらずの悪人顔でエレンを見下ろしている。
エレンの傷の具合を聞いた後巨人化の必要性を説き、最終的にエレンに対して、命令だ、何とかしろ。となんとも投げやりな命令を下していた。
「兵長…、余りにも雑ですよ。もうちょっと分かりやすい言葉は無かったんですか…。」
「生憎、俺は優しい言葉などかけてやれる神様じゃないんでな。」
「そんなこと誰も言ってませんよ…。エレンも気にしなくていいからね。こう見えても兵長は貴方に期待しているだけだから。」
「おい、余計な事を言うな。」
私の発言に照れ臭くなったのか、ただ単に居た堪れなくなったのか。
兵長はクルッと私達に背を向けてその場を離れた。
ペトラさんも兵長を追い掛けて、テーブルを離れていった。