第2章 新たに迎え入れられる者
審議所までの長い廊下を進んでいる時。
リヴァイ兵長は、汚ねぇな、と舌打ちしながら肩に付いたシミを気にしている。
なんか申し訳ないことしちゃったな…。
「あの、兵長…。」
「なんだ。」
「ジャケット、私のと替えますか?サイズそんなに変わらないと思うので…。」
160cmの兵長と158cmの私。
2cm程度の差なら交換しても問題ないだろう。
綺麗好きの兵長のことだから、少しはマシかなと思って提案してみたが、…それは地雷だったようで。兵長の顔には青筋が浮かび、ガシッと頭を鷲掴みにされる。
「…お前、もう一度ぶっ叩かれてぇか?」
「えぇっ…!いや、そんなつもりじゃ…。」
「ならどういうつもりだ。俺に分かるように簡潔に説明しろ。」
「まぁまぁ、リヴァイ。それくらいにしておけ。もうすぐ審議所だ。」
チッ、舌打ちした兵長は頭を掴んでいた手でコツンと私のおでこを小突き、その手を離してくれた。
エルヴィン団長の言う通り、廊下を少し進んで右に曲がった所に扉があり、その扉を開けると既に数人が今日の会議を聞きに来ていた。