第2章 新たに迎え入れられる者
夢を見ていた。
暗くてジメジメした所に突っ立っていて、ボロボロ涙を流している私。
そんな私の手を握って、走り出す男性。
みるみるうちにその闇からは抜け、代わりに目が眩むほどの光が飛び込んでくる。
眩しいっ…、と思わず目の前に手をかざす私。
そんな私の手を優しく握り、笑顔を見せるその人。
貴方は誰?
"俺はエレン。"
エレン…?
エレンって、あのエレン?
声は聞こえるのに、眩しくて顔がよく見えない。
「…エレン、エレン。」
「起きろって言ってんだよ、この阿保が!」
「痛っ…!……え?ここどこ?」
思いっきり頭を叩かれ一気に頭が覚醒する。
周りを見渡すと、爆笑してるハンジさん、静かに微笑んでるエルヴィン団長とミケさん、そして青筋を浮かべてるリヴァイ兵長がいた。