第2章 新たに迎え入れられる者
「おい、コイツ、本気で寝ちまったぞ。」
「ヒーッ!シャーロットってば、最高だよ!」
「こら、ハンジ。あまり煩くしたらダメだろう。」
ミケ、お前…、怒るとこそこじゃねぇだろ…。
コイツらのマイペースさに思わず溜息をつく。
シャーロットもシャーロットだ。
普通、上官の肩に頭乗せて眠れるか?
コイツ、賢そうなツラして、実は阿保だろ。
エルヴィンはというと、特にコイツを咎めることもなく、まるで父親のような顔でコイツの寝顔を見ている。
「…チッ、仕方ねぇな。」
まだ18歳にも関わらず、精鋭部隊である俺の班に抜擢されてからというもの目を見張る活躍を続けているシャーロット。
討伐数だけで言えば班の中でも俺に次ぐ数だろう。
この小さな身体でとてつもなく大きなものを背負ってんだ。
今くらいは甘えさせてやってもいいだろう。
揺れる馬車の振動で俺の肩からずり落ちそうになった頭をグッと支える。
それを見たハンジ達は少し目を見開いた後、嬉しそうに微笑んだ。