第2章 新たに迎え入れられる者
ガタガタと揺れる馬車。
隣にはハンジさんとリヴァイ兵長。
前にはエルヴィン団長とミケさん。
錚々たる面子に囲まれ若干の緊張感を覚えるも、身体は正直なようで、くぁっ…、と大きく開く口を慌てて抑える。
それでも遅かったらしく、ハンジさんを筆頭に車内は笑いに包まれた。
「…おい、デケェ欠伸だな。」
「す、すいません。気をつけます。」
「いいよー、シャーロット!その図太さ、私は好きだよ!ねぇ、エルヴィン!」
「あぁ、まだ若いんだ。まだ眠いなら着くまで寝ててもいいんだよ。」
おい、それじゃあ俺たちがシジイみたいじゃねぇか。
リヴァイ兵長が不機嫌そうに反論する。ミケさんはというとフンッと鼻を鳴らして笑っていた。
どうやらウォール・シーナまではまだかなりの距離があるらしく、リヴァイ兵長がブツブツ文句を言っていた。
それにしても眠いったらありゃしない。
さっきから兵長に話しかけられている気もするが、子守唄にしか聞こえない。
「おい、シャーロット、聞いているのか。」
「…聞いて、ますよ、…へいちょ。」
ダメだ。もう限界。