• テキストサイズ

Blue Star【進撃の巨人:R18】

第14章 交わらない思い


『…どうした、リサ。話をするから来い』



『リヴァイさん…ダメですよ?こんな綺麗な人が傍にいるのに…私なんか…気にしたら』


『あぁ?だから、こいつは気にするな。こいつは…』

リヴァイの横にいるローザは、口を尖らせてリヴァイの服の裾を引っ張る。



『ローザさん。リヴァイさんの大切な人とは知らず、すみませんでした』


リサはローザの前まで行き、深くお辞儀をする。
ローザは黙って頭を下げているリサを見ているだけであった。



『リサ、もう顔上げなよ。そこまでする必要ないから』

居てもたってもいられなくなったファーランがリサに駆け寄り優しく背中を摩る。
ファーランは小刻みに震えているリサに気がついていた。






『リヴァイさん。今までお世話になりました。短い間でしたけど…楽しい思い出が出来ました!もう…私は悔いはありません…』



――――さようなら



リサは精一杯の笑顔を見せる。


『は?何勝手なことを言いやがる!…待て!リサ!!』



リヴァイはリサの手を掴もうとするが、歩き出していたリサをするりと掴めず、手だけが空中に浮いていた。



『リヴァイ、俺が追う!』


ファーランはリヴァイの肩をポンと叩くと走ってリサを追いかけた。



『ふぅん、ファーランもあの子が好きなのねぇ』


『…クソッ!』


目の前にある木箱を蹴飛ばし、大きな音を立てて転がった。ローザは階段に座り、追いかけるファーランを見届けた。


『リヴァイが誰の為に何をしているか知らないとはいえ、あんなあっさり『さようなら』なんて、リヴァイ可哀想~!』


クスクスと笑うとリヴァイはローザを睨む。


『そんな顔をしても無駄よ。まだリヴァイの身体は私のモノなんだからね。……その間に、あの子がファーランのこと好きにならなければいいわね、リヴァイ?』


軽い足取りでリヴァイに近づくと、チュッとキスをする。


『――――クソがっ』




リヴァイは袖で口を拭った。


/ 353ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp