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Blue Star【進撃の巨人:R18】

第49章 通行証と髪留め


────イザベル!!


リサの悲しい顔は見たくない。

涙を流す理由は俺が与えるもの以外認めない。

目を閉じ、何度も見たリサの笑顔で上書きする。


────兄貴~!!

人懐っこい笑顔に男勝りだが優しいやつ。

リサを姉のように慕い、リサもまた妹のように接してくれる。

俺の仕事にはイザベルが欠かせない。



『イザベルの体を痛めつけ、リサの心を痛めつけた。・・・・・・俺の仲間への詫びは・・・入れねぇとな』


地下街。最下層。
治安が最も悪く、地上よりのアジト付近よりも醜悪。
同じ地下街だというのに、より一層暗い。

フードを深く被り、身の気配を消す。

『この場も久しぶりだな。仕事でも正直に言うとあまり入りたくないところだ・・・胸糞悪ぃ臭いがする』

つい先日。
依頼主・・・それはとある貴族。
窃盗団であるリヴァイたちへの依頼をするのは、裏社会に通じる者。
依頼主が裏で取引していた珍しい鉱石を地下の何者かに奪われた。その何者かを探れというのが依頼だった。

『その何者かを捕まえるのが憲兵・・・サマってか。大層楽な仕事だな、憲兵ってのは・・・』

報酬はたんまりと払われるが、称えられるのは憲兵。
名誉や誉れなどリヴァイは欲していないが、クソッタレな連中だと舌打ちをする。

依頼主の依頼を見事に探し当て、あとは報告だけとなっていた。
しかし、運が悪くイザベルが盗んできたのはその一味から。
依頼主からの奪われたものではないが、そこそこ値が張る髪留めであった。その為、奪い返しに来たであろう奴らにイザベルは襲われた。
命があっただけでもマシだと思えるのは男相手に思うことであり、女相手には言えない。
ましてやイザベルのような襲われ方をされたのであれば尚更。



『・・・ここか』


リヴァイは隠していたナイフを構える。


『イザベル・・・リサ、お前たちの分も俺がコイツらを潰してきてやる・・・』




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