第47章 ファーストコンタクト
リサの立体機動装置を回収した後、リヴァイとリサはアジトへ戻る。リサはアジトに戻るのが随分と久しぶりなような気分になる。
それもそのはずで、久しぶりに帰った我が家にはまさかの来客に自分の生まれた経緯を知らされ、他人の同居人だと思っていたのが実の祖母。
その祖母は貴族から人気の店を立ち上げた創始者。
そして、つい先程のエルヴィンとの探し物。
目眩く出来事が一度に訪れ、ホッするアジトの雰囲気と匂いにリサついソファで船を漕いでしまう。
『リサ、疲れたんだな』
『あ、ほんとだ!へへっ、ゆらゆらしてるな!』
ファーランはリサをソファに寝かせ、イザベルが持ってきた膝掛けをかけてやる。
『リサがお嬢様だなんてなー。でも、リサの雰囲気って地下の女の子って感じじゃねぇよな!なんか納得した!』
『質素な服や物を使っていても滲み出る品ってのは変わるものじゃない。リサを育てたばあさんの影響もあるだろうね』
『・・・リサ、生まれたところに帰るかな?』
『さぁ、どうかな。リヴァイがここにいる限りはなさそうだけど・・・理由が出来た場合はもしかして・・・』
そっか・・・とイザベルはリサにかけた膝掛けの皺を延ばす。育ってきた環境も変われば、イザベルは窃盗団であり、人様に勧められるような仕事でもない。
今はリサの保護とそれぞれがリサを想い、仲間と思っているから一緒にいる。
3人はリサが好きなのだ。
『ふふっ・・・』
何か楽しそうな夢でも見ているのか。
リサは眠りながらも目尻は下がり、口は微笑んでいた。
イザベルとファーランはその夢に自分たちの存在があったらいいなと思った。
『おい、お前ら・・・寝てるやつの顔をジロジロ見てんじゃねぇ』
汗を流してくるとシャワーを浴びていたリヴァイは、タオルを首にかけ上半身だけ裸で出てきた。