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Blue Star【進撃の巨人:R18】

第46章 金色の鍵


『無理をしてはいけない。体は資本だからね』

立ち上がろうとするリサを制すると、エルヴィンは近くの椅子を持ってきて座らせる。
優しい笑みを向けて肩をポンとされると、リサは素直に受け入れ軽く笑みを返した。




『さて・・・どこから探そうか・・・』

腰に手を当て散らかった部屋を見回す。最上階の大半を占める大きさというだけあり、飾り棚やクローゼットなどがいくつかある。

『オレグさ・・・オレグは装飾品や衣服を大変好んでいました。殆どがそのような物が入っていると思われます』

厳重な鍵や扉のおかげで、オレグの自室のもので何かを盗まれた様子はない。
試しにエルヴィンが引き出しを引くと、時計やブレスレットなど高級なものばかり出てきた。
上から順番に引いては仕舞い、引いては仕舞う。


『・・・珍しい宝石まであるな』

『エルヴィンさんは何か骨董品を探してるのですか?・・・あ、いや・・・こういうの聞いちゃ駄目なんでしたね』





『・・・・・・”ある書類”を探している』




エルヴィンは戸棚の書籍を捲りながら話す。

パラパラと紙が擦れる音がする。




リサはエルヴィンの思わぬ反応に戸惑っていると、書籍を折りたたむとチラリとリサに顔を向ける。



『な・・・んの?』


聞くべきか聞かざるべきか迷ったが、リサは何故か聞く方を選んだ。

いつもの好奇心から来るもののはずなのに、その書類の内容が他人事じゃないような気がしたから。

エルヴィンの仕事はリサは知らない。

教えてくれないならそれはそれで構わないし、必要な以上に関わる必要もないと思っていたから。

でも、エルヴィンが探している”ある書類”というのが無性に気になった。




『人類の未来に大いに関わる書類だ』




青い双眼がリサを見下ろした。




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