第38章 リーダーとフラグ
『とにかくだ・・・、あまり愛想ふりまくなってことだ』
『そんな、リヴァイさん無茶苦茶ですよ。。転がり込んだ私に出来ることなんて大したことないのに・・・』
『ま、まぁ・・・俺らも注意してみるようにするからさ!リサがいてくれて士気が1番上がってるのはリヴァイなんだし』
『リサは俺が養ってるからな、当然だ』
どかっとテーブルに足を乗せて腕を組む。全くもってその通りなのだが、養っていると言われると連想するものがあって胸が熱くなる。
何一つ不自由なく過ごさせてもらっているのはリサは本当に感謝していた。
───私はいつまでここに居ていいのかな
あの事があってから随分と経つ。
リヴァイ達がいつも言っているサボり憲兵ならば、そろそろ本当の自分の家に帰っても大丈夫なような気がしていた。
料理、掃除は全くもって苦ではないけどリサ絡みでいざこざが起きてしまうのは本望ではない。
『リヴァイさん、お願いがあるんです』
『なんだ・・・?聞いてやれる願いならいいがな』
『1度、私の本来の家に戻りたいです。あれから随分経ちますし、家の様子も見ておきたいのです』
『そろそろ言い出す頃だと思っていた』
ふぅっと磨いていたナイフに息を吹きかける。
リヴァイはたまにリサの家の様子を見に何度か行っていた。鍵をかけて家を閉めているとはいえ、不審者が入って荒らされていたら元も子もない。
リサをアジトで預かる以上、家も守りたかった。
『わかった。だが、俺も行く・・・暫く家の周りで憲兵を見ていないが用心にこしたことはない』
『リヴァイさん、ありがとうございます』
『リサ!!家に帰っちまうのか!!??』
バン!!とドアが開くとイザベルは泣きそうな顔で震えていた。
『わわっ!イザベル泣かないで!帰るっていうか様子を見に行くだけだよ!』
『イザベル、リサがいなくなるわけじゃないんだから落ち着いて』
『それってさ・・・ファーラン、フラグが立ったっていうやつじゃねぇのか?』
イザベルが膨れっ面で言うと、ファーランとリヴァイは顔を見合わせてフラグ?となっていた。