第32章 君の為の約束
なるほど~とリサは今一度新聞を確認したかったが、ゴミ箱からはみ出てる新聞の一部を見つけると読むのを諦める。
『都合の悪いことは書かねぇとか好き放題やってくれる』
『だよな!!偉ぶるやつらも兵団も嫌いだー!』
『リヴァイ、今はいいかもしれないけど立体機動装置の存在はバレている。一般市民には流れない情報とはいえ、知っているやつは知っている』
リサは心配そうにファーランを見た後にリヴァイを見る。すると、リヴァイと目が合う。
『・・・リサ。さっきも言ったが、今はいいがいずれどうなるか分からん』
『また・・・憲兵団の方が来ますか?』
『俺たちが窃盗やってれば、憲兵はほぼ来る。だが、憲兵なんて俺たちの敵じゃない。地上の動きはここで全ては把握しきれねぇ・・・面倒なことになるかもしれん』
リサはリヴァイの膝の上の手を握る。
『・・・・・・それでも私は皆さんといたい。足を引っ張るなら私を置いていってください。足でまといにはなりたくないです』
『そんな事するわけねぇだろ。お前は俺が全力で守るって決めている』
当たり前のように言うリヴァイにリサは顔が赤くなる。イザベルの兄貴かっけー!にリサもホントにねと心で呟く。
『そこで、リサにいくつか守ってもらいたいことがあるんだ』
『ファーランさん?』
『俺たちと約束をしよう。リヴァイが考えてくれたんだ・・・。これさえ守ってくれるなら、これからも俺たちといてもらっていいからね』
『は、はい・・・』
今度はリサの手の上にリヴァイの手が重なるが、目線は真っ直ぐ向いたままだった。