第29章 素敵な朝
『リヴァイさんっ!ただいまです!』
『あぁ、おかえりリサ。機嫌がいいみたいだな』
『ふふっ、さっき同じことファーランさんにも言われました。今日の私は機嫌がいいみたいです』
『ほう、それはいいな。リサが笑っていると俺までもが嬉しくなる』
さっきまでリサとファーランの雰囲気が良過ぎて少し機嫌が悪くなってしまったが、そんな事に気付いていないリサはとびっきりの笑顔でリヴァイと話す。そんなリサに感化されるようにリヴァイのざわつきもいつの間にか消えて、表情も穏やかになる。
『リヴァイさんって・・・爆笑とかします?』
突拍子もなく言われリヴァイは指を顎に当て考えるが、爆笑はないな・・・と答えた。
『リヴァイさんの爆笑してるところ見てみたい・・・』
『俺が笑ってるところなんか見たいか?』
『見たいですよ!いつもクールですから』
リヴァイは自分では笑っている気がしたが、リサがあまり笑ってないというのならそうなのかと、意外な驚き方をする。
しかし、リサのいう爆笑というのは腹を抱えて笑う事だとすればリヴァイには難しい。
リサの期待に添えてあげたいが、爆笑できるようなことがない。リヴァイは考えるようにソファに移動した。
『もしかして私が言った爆笑で考えてます?』
あぁと一言返ってきて、爆笑について考えているリヴァイが可笑しくて、あははっ!とリサは声に出す。
『何か笑うようなことがあったか?』
『リヴァイさんが面白かったんですよ。リヴァイさん・・・私が簡単に笑わせてあげます』
何かを思いついたリサはリヴァイの座るソファの横に座る。うずうずしている様子のリサにリヴァイは楽しそうだなと思いながらリサの頭を撫でた。
『いきますよ~!覚悟してくださいねっ!』
『は?覚悟・・・?』