第13章 調査の呼吸
鬼は鬼でも、約千年もの間鬼殺隊として刀を振るってきた彼女を…ここまで圧倒するなんて…
…いや…違う
時間帯から考えるに、まだ彼女の体からは薬が抜ききれてなかったはず
じゃあ、これは…依千さんが…ここまでされた理由は…
「胡蝶」
「…冨岡さん…」
「この有様は……依千か」
この惨劇のような光景に冨岡さんも一瞬顔を顰める
そのまま近づいてきて、同じようにしゃがみこむ
「状況はどうだ」
「周囲に鬼の気配はありません。被害は今の所、依千さんだけのようです」
「…これだけ血を流して…無事なのか」
「ここまでとなるとちょっとわかりません。今だってどうして気を失ってるのか…調べてみないことには何とも。とりあえず隠の方達を呼んで、一帯の後始末もしてもらわないといけません」
そう説明している間に、他の柱たちも現場に到着する
皆にたような表情をしては状況を説明し、すぐに理解をして…
お館様へ報告する者と、隠の指揮をとる者と、それぞれがテキパキと行動を開始する
私もできることをしなければ。まずは依千さんの処置が優先のため、隠の方に頼んで一緒に蝶屋敷までついてきてもらうことになった