第22章 夢の呼吸
「ここが今回の任務地だな。刀はしまっておくんだぞ依千!」
「捕まっちゃいますもんね。その為にちゃんと羽織買ったので抜かりはありません」
そう言ってどうにかこうにか刀が見えないように隠す
煉獄さんも刀を隠し終わったのでそのまま列車に乗り込む
「そういえば一般隊士も来るんですよね?三名でしたっけ」
「ああ!何分この規模だからな!人手が多いに越したことはないだろう!頼もしいことだ!」
あとは鬼が尻尾を出すのを待つのみだけど…一つ思い出したことがあった
「長丁場になるかもしれないし…私は必要ないけど煉獄さんは食料が必要なのでは?」
「む!確かにそうだな!」
「私が買ってきます。今回は補佐が仕事だからね」
「申し訳ないが頼むとしよう!駅弁十人前ほど!」
「どこにそんなに入るんだ…まぁ買ってくるけど…」
それでいてちゃんとその後動けるんだから、燃費の悪そうな生活をしているものだ…
煉獄さんや蜜璃ちゃんなんかは特に、食べた先からエネルギーを消費していってそうだし…
柱じゃなかったら今頃食費を賄えなくてのたれ死んでいそうなものだ
そんなことを考えながら十人前の駅弁を購入していると聞き慣れた声が聞こえてきた
振り返ると、やっぱりそこにはあの子がいた
笑顔で名前を呼んでみる