第2章 2限目
「とりあえず、お前は明日から登校な。
昔と時間配分とか変わってないから分かるだろ」
『え、あ、はい』
「それと、お前の仕事先には連絡済みだ」
『は?連絡済みって』
「勿論退職な」
『はぁああああぁぁあ!?!?!』
「当たり前だろ、お前は今日から雄英生だ。
あと、お前の家も引き払って、これからここの寮生な」
なんて事をしてくれてんだ、オイィィイ!!!
『でも、まっ、え、お金は!?働かないと食べて行けな』
「その点も心配ない。
一応お前は雄英生兼保険教諭の見習いって事で給料が発生する。
住む所もここだと便利だろ。
あぁ、それとも俺と一緒に住むか…いや、合理的にいっそ結婚…」
『いえいえいえっ、このままで大丈夫ですっっっ!!!』
「…お前の新しい部屋はここだ。
そこに既に荷物や必要な物は揃えといた、今日はゆっくりするといい」
そう言って私に1枚の地図を渡す。
どうやら寮までの案内図のようだ。
てか、結婚って…この人たまに冗談なのか本気なのか分からないんだよなぁ。
『ありがとうございます…あの、なんか色々ありがとうございました』
「いや、それが俺の仕事だからな。
俺はまだ授業がある、また連絡する」
『あ、はい!また明日からお願いしますっ』
相澤先輩が私の頭を1つ撫でる。
この人頭撫でるの好きだなぁ。
「あぁそれと」
『…?』
まだ何か言い残した事があったのだろうか。
そう思い相澤先輩を見上げると、先輩も横目でこちらを見ていた。
「結婚の話、考えとけよ」
そうしてオデコに感じる一瞬の熱。
え、オデコにキスされた…?え…け、結婚…!?
何をされたのか理解する頃には既に彼の姿は遥か遠くに行ってしまった後であった。