第2章 2限目
検討も何も…昨日の夜の出来事で確実に呼ばれたんだろう。
でも理由は分からない。
え、何、もしかして、何お前個性隠してのうのうと無個性として生きてんの、アァアアン?!?!的な感じで言われるの!?
え、怖過ぎる、どうしよう。
で、でも見られてるし…と、とりあえず返事をしなきゃっ…。
『ぇっ…っと…私が無個性だと偽ってた…からでしょうか…』
「んー、半分正解かなっ!
大丈夫さ!そんなにビクビクしなくたって誰も取って食いやしないよっ!」
『よ…良かったぁ…』
「さて、結論から言おう!
今日から君にこの雄英生徒になってもらうよっ!」
『………………は………??』
待て、今この目の前のネズミはなんと言った。(←失礼)
今日から君にこの雄英生徒になってもらうよ…?
は…?
いや、きっと聞き違いだ。
うん、絶対に…
「今日から君は雄英生さっ!!」
『聞き間違いじゃなかったぁあああぁつーーー!!!』
「お前マイク並みに煩いぞ」
『す、すいません…。
いや、根津校長が私に再び高校生をやれって言っている空耳が聞こえまして…あはは…空耳じゃなかったみたいなんですけどね…。
え…まぢですか、まぢで言ってんですか、え???』
「いや、まずはお前が落ち着け」
「まぁ、もう既にこれは決定事項でね!
きみは貴重な個性の持ち主だ。
治癒持ちはただでさえ数が少ない上に重宝される。
それは分かっているよね?」
その問いに無言で頷く。
確かにこのヒーロー社会の世の中、ただでさえ怪我が絶えない。
そんな中すぐに怪我を治療出来るなんて誰でも喉から手が出る程欲しいに決まっているのだ。
それは医療機関も然りだ。
「その貴重な個性を持っている上にどうやらノーリスクで使用出来る。
何処までの範囲で治癒出来るかは分からないが、それはこの学園で再び学んでいこう。
それにその君の水の個性もね。
使い方によってはそれもとても伸び代があるよ。
それとここに居て欲しい理由はもう一つある」