第18章 猟奇の国のアリス/アリスパロ/色々キャラ
ストップをかけたマチに代わり シズクが何やら分厚い本に目を落としながら 中断の理由を説明した。
「この物語のデフォルトルールみたい。裁判にあたりアリスは“弁護人”を指定する事を許されているって書いてある」
「弁護人だと?」
「うん。ルールは遵守しないと先に進めないみたいだよ?」
クロロは不愉快そうに瞳を細くする。そしてしばし考える仕草を見せた後、リネルに目を向け 溜息混じりに言った。
「やれやれ 元の物語の構成が要所で残っている訳か。…いいだろう。この世界で出逢った生き物の中からお前が最適と判断する奴を選ぶんだな」
「え…っ?!」
「オレを納得、あるいは負かすことが出来ればお前の本体を目覚めさせ返してやってもいい」
「クロロを納得させるか、負かす…?」
「そうだ」
「急に言われても、そんなのわからないよっ」
「早くしろ。」
冷静な目をしたクロロに弁護人の指定を促がされる。リネルは焦った顔をしながら持てる知識を頭に並べ 必死に思考を巡らせた。
この世界で出逢った生き物。
実力で言えばヒソカかイルミであろうか、ただ納得させるという観点で見れば クロロの身内でもあるシャルナークかフェイタンの方がいい気もする。それとも1度はクロロを捕えた事があるクラピカの方がいいのか、2人1組であるゴンとキルアの方がむしろ最強なのだろうか……
答は出ぬまま黙っていると クロロに回答を要求された。
「時間だ。答えろ」
「えっ…わ、わかんないよ!」
「弁護人なしでは進まない。早くしろ 時間が惜しい」
「でも、っ」
「仕方ない。パク」
「ええ」
クロロはパクノダに目配せをする。一瞬で移動するパクノダに背後から両腕を押さえられた。
耳元に艶っぽい声が響いた。
「潜在意識っていうのは決まっているものよ。無意識にでも答えは出ているものだから安心していいわ」
「えっ、そんなの…わからないってば!」
「元の物語でのお気に入りのキャラクターなのかしら?それとも夢の世界で心を惹かれた人物?」
「…知らな、…っ」
「さぁ教えてアリス。あなたの“弁護人”誰にする?」
「……ッ、」
⇒ The defense lawyer is…
fin