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〈短編〉H×H

第18章 猟奇の国のアリス/アリスパロ/色々キャラ


キチンと椅子に座り直すイルミに代わり、フェイタンは座るなり 土のついた靴のまま テーブルに派手に脚を預けだす。

1人だけ勝手にお茶を飲み進めているイルミに、リネルは疑りの目を向けた。

「…お茶に毒が入ってたりしない?」

「え?毒?」

「ゾルディック家ってそういうイメージで」

「アリスに毒なんか盛らないよ」

「そっか」

「そっちの生意気な兎のには入ってるかもね」

「オマエ 殺されたいか」

「はは 冗談」

イルミの乾いた笑いに便乗するも、こちらは下手に顔が歪む。実際少しも笑えないし これからお茶を楽しむには空気はピリッと重すぎる。ゲストの筈なのにリネルの方が気を使ってしまう。

フェイタンと同じく タキシード風の黒がよく似合っているイルミに話しかけてみる。

「ええと、フェイタンとイルミって仲良いの?まさか一緒に出て来るとは思わなくて」

「これはアリスの夢だからオレにはその辺わからな

「悪趣味で居心地最悪ね 迷惑極まりないよ」

居心地悪いは同感ではあるが。食い気味に冷たく言うフェイタンに向かってリネルは薄ら笑いを見せた。

逐一喧嘩腰であるのは心臓に悪いしやめて欲しい、この二人がやり合ったらゴンとキルアの言い合いレベルではない気がする。キョロキョロしながら第三者の助けを探してみた。

「ええと、あれ?眠りネズミさんは?お茶会にはネズミも参加な筈なんだけど」

「ああ ネズミね。あっち」

すんなり答えるイルミが指差す先に目を向けた。

「…ぇ…、」

「ちょっと潰れてるけどネズミだったモノ」



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