第1章 快感パラドクス/イルミ/ヒソカ/下ギャグ
「良かっただろう?」
「確かに。身体がすこぶる軽い」
横目を投げてくるヒソカの隣で イルミは大きく首を回す。溜まっていた疲労はどこへやら、身体は羽のように軽く節々からは力が漲ってくる。
「ただのマッサージってわりには料金がバカ高い理由がわかったよ」
「ボクは適正価格だと思うけどね」
「まあね。一部強烈だったけど質がいいのは認める」
友人だなんて都合良くダシにされたのは明白だが ヒソカにしては実益を発揮するいい店を教えてくれた。身体のメンテナンスは基本中の基本でもある。
「おかげで今日は仕事が捗りそうだな」
「ボクももう少し遊んでこよう」
血に飢える瞳を光らせるヒソカの横を過ぎ イルミは本日の仕事場へ向かう。一方のヒソカは一直線に 元いた天空闘技場へ戻ってゆく。
2人の大きな背中は それはそれは自信に満ち溢れていた。
fin