第57章 クリスマスカルテット/アダトリ/ほのぼの逆ハ/大学生パロ
【01:30】
12月25日 クリスマス。
「リネルだいじょうぶか!?」
「あ…、クロロ?」
終電で来たと思われる時間帯。珍しく声を張るクロロが フラフラとヒソカの部屋に現れた。クロロは崩れるように部屋に座り込むと、赤い顔をリネルに向けて ふふふと笑って見せた。
「ぶじだったか よかったよかった」
「無事も何も。そもそも何もないって言ってるのに」
「よかったよかった…リネルがぶじで」
「もお、やっぱりベロベロだねクロロは」
クロロは下手に リネルの頭をぐしゃぐしゃと撫でていた。
何はともあれようやく全員集合である、クロロの無事も確認出来たしリネルの顔に笑顔が浮かんだ。
「ちょっと心配しちゃったよ。途中クロロからの連絡途絶えちゃうし」
「そうだそうなんだ 電源がな?電源がなぜか勝手に切れたんだ」
「充電ね。あれだけ携帯いじってたら充電も切れるよー」
「おいヒソカこれ電源入れろ」
「はいはい 充電ね」
ヒソカはクロロの携帯を受け取ると、自身の物と同機種であるそれを充電器につないだ。
クロロは再び上機嫌な様子で リネルに話しかけてきた。
「心配したんだぞ よかったほんとに」
「大丈夫だって言ってるのに…」
「そんな事ないだろう リネルはこんなに、かわいいんだし」
「ちょっクロロっ…お酒くさ…」
クロロはまるで子供がじゃれてぶら下がるように首元に抱きついて来る。そんなクロロに向かって リネルは呆れた声を出した。
「もお、完全に酔っ払いじゃん…」
「よっぱらいなモンか。オレはリネルが心配なだけだ」
「イルミも来たって連絡したし大丈夫だってば。クロロの酔っ払い」
「よっぱらいじゃない。オレのいない間に何かあったら……後で後悔するだろう」
「ちょっと!クロロ!重いってば」
リネルは面倒くさがる声を出し、クロロを引き離そうとする。クロロの両腕はビクともせずに ますますきつくリネルを抱き締めていた。
「オレは…リネルが大事なんだ」
「ちょっ、と」
「お前が好きなんだ」
「っ、クロロ?…」