第57章 クリスマスカルテット/アダトリ/ほのぼの逆ハ/大学生パロ
【21:30】
インターホンがなる。リネルはほんのり赤い顔のまま 玄関へ向かった。
「イルミおつかれ~」
「あー寒かった」
マフラーに顔を半分まで埋めたイルミがヒソカの部屋に来た。笑顔でイルミを迎えていると 部屋の主も玄関口までやってくる。
「ずいぶん早かったじゃないか。もっとゆっくり働いていれば良かったのに」
「あ、リネルこれ差し入れ。崩れて売れなくなった残りモンだけど」
「ケーキ?ありがとう!イルミも呑もうよ」
「うん」
「くく、…堂々シカトかい?」
イルミがやって来る頃にはクリスマスムードはどこへやら。ヒソカとリネルは普段の飲み会と変わらぬ雰囲気で 焼酎ボトルを開けていた。リネルは冷蔵庫から 当たり前に缶ビールを差し出した。
「まずはビールでいい?」
「いいけど。クリスマスパーティーってわりには普段の飲みと変わらなくない?」
「一応チキンもあるよ。とりあえず3人で乾杯しよーか」
「その前にヒソカ枝豆出して。茹でたて塩きつめ」
「冷凍で我慢しろよ」
「イルミ 豆よりケーキ食べようよ!美味しそう!」
「いきなり?勘弁してよ。てゆーかヒソカのその無駄な眼鏡はなに?」
「あんまり見るなよ。今日はスッピンなんだから」
「へぇ普段との違いがわからないや」
「それじゃあカンパ~イ!メリークリスマス~!」
こうして3人で飲み始めることになる。
相変わらずマメに入ってくるクロロからのLINEメッセージを見ながら、リネルはイルミに話し掛けた。