第10章 もしもデスノートを拾ったら/アダルトリオ/ギャグ
【ケース③】
クロロさんがデスノートを拾われたようです。
「デスノートだと?ふ、くだらない」
そうは言ってもその真っ黒いノートが気にはなる。擬で見てみても不審なオーラを纏う気配はない、至って普通のノートに見える。手にとってみても感触も普通の紙、一体何が殺人ノートだというのだろうか。
そっとページをめくってみる。異国語で幾つかのルールが記されていることに気付く。無我夢中で読み進めてみる。
名前を書けば人が死ぬ。そんな事が本当に起こりえるのか 信ずるに足る確証がない。念の関与しない領域でこれが本当であれば もしかしたら飛んだ拾い物をしたのかもしれないと思う。
「面白い。シャルに調べさせるか」
ノートをアジトへ持ち帰り、仲間にそれを調べるよう命令した。一通り調べ尽くし 実際に検証もしたが これが殺人ノートで間違いないとの結果がくだされ、クロロは含みを持たせた頬を緩めることになる。
「死神のノートか。非現実的ではあるが なかなかに興味深いな」
それからはデスノートと自身の能力である“盗賊の極意”を常に並列して持ち歩くことになった。デスノートはふとした瞬間便利に感じることもあるが、フルネームでのみその能力を発揮するという点に不都合を感じることもあった。
出身地の関係で 回りの環境にその辺りの情報がはっきりしない輩も多い。いざ使おうにも使えない、そうなってくるとノートの存在意義、そして自身が所持するに至った経緯に意味があるのかを瞑想する時が多くなってくる。
「動機を確たるものとして言語化するのは難しい。元よりオレの手には余るものなのか、オレの持ち得るポテンシャルにはそもそも必要のないものなのか…」
_人人人人人人 __
> 面倒くせぇ <
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