第57章 クリスマスカルテット/アダトリ/ほのぼの逆ハ/大学生パロ
【19:00】
2人はヒソカの部屋につく。普段は使いもしない足の長いグラスを取り出し、それに購入したシャンパンを注いた。
数点の料理をそれらしく並べると 普段と変わらぬ場所での飲み会のはずが 不思議とクリスマスの雰囲気も出る。テレビから聞こえるクリスマス特番の賑やかな声を聞きながら乾杯をはじめた。
「かんぱーい メリークリスマ~ス!」
「リネルと2人ってのが新鮮だけど」
「残念だったね彼女じゃなくて」
冬の乾燥に乾いた喉には、シャンパンがスッと染み渡り すぐに喉元が熱くなるのを感じた。
「しかしヒソカは早いよねーいつもいつも!彼女できるのも別れるのも」
「告白して来たのも去って行ったのも向こうなんだけど」
「博愛主義というか何というか飽きっぽすぎ。本気で好きじゃないのになんで付き合うの?」
「んーなんでだろう 断る理由がないからかな」
ヒソカはシャンパンの弾ける泡を見つめていた。客観的に見れば ミステリアスな雰囲気を持つヒソカに興味を惹かれる女子が多いのもわからなくもないのだが。
リネルはプラスチックパックに入ったままのシーザーサラダをつつきながら言った。
「つまり誰でもいいの?」
「そんな事はないよ。ボクにもある程度の好みはある」
「どういう子が好きなの?」
「第六感を刺激するような子」
「よくわかんない」
「ま、いいさ」