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〈短編〉H×H

第49章 Masquerade/アダルトリオ/乙女ゲ風パロ


腰を強く引寄せられる。横を見上げれば 蝋のように白く滑らかな仮面をつけた背の高い男性の姿。装いも雰囲気も おそらくはパーティーの参加者だろう。

「コソ泥が忍び込むってタレコミは嘘じゃなかったみたいだね。ずっと君を見張ってて正解だったな」

その人は仮面に手を添え ゆっくりそれを取り払う。現れる大きな黒い目は私を捉えて離さない。その人ははっきりこう告げた。

「君の護衛の依頼を受けている。身の安全を保証するかわりに今夜はオレの側から離さないよ 絶対に」



手首を引かれ身体が前に屈む。顔をあげれば 宝石の光る派手な色の仮面をつけた男の人の姿がある。参加者なのかな?派手で目立つから気付きそうだけど、いたのかどうかはわからない。

「種も仕掛けもないなんてのはホントは好きじゃないけどね。嘘だらけの舞踏会では不可能な事も可能になるよ」

その人は仮面を上へ押し上げる。その下には また別の仮面を纏っているような妖艶さを漂わせる顔がある。

「この嘘つきの世界で……ニセモノが本物になれる魔法をかけてあげたのは誰だと思う?」




どうやら本当に………
思いもよらない事態である。


咄嗟に伸ばされた片手をとった。



Whose hand do you take?

怪盗
護衛
魔術師(?)






fin

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