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〈短編〉H×H

第47章 いるぱく☆ラジオ/イルミパクノダの深夜ラジオ/下ギャグ


「こんばんわ」

「リスナーの皆様こんばんわ。パクノダです」

「さ、今夜もいるぱく☆ラジオの時間がやってきたから普段通りに進めるよ。まずはリスナーからのメールを読んでみようか、ラジオネーム【恋する泣きボクロ】さんから」

「ステキなラジオネームね、投稿どうもありがとう」


TO.YOU
愛おしくて大切で
類義音すら切なくて、
見えない希望を探るほど
憎悪と嫉妬に汚される。
累乗が導く想いの先に
出口はないと知っている。
今でも切に願ってる、
突き動かされるその嘘に
狂わされて壊れたい。
FROM.ME


「なにこれ。どう思う?」

「一応はファンメールなんじゃないかしら」

「そうなの?なんか抽象的でよくわかんないな」

「狂おしい程の横恋慕、というのは雰囲気から伝わるわね」

「伝えたいなら普通に“好きだよ”で済むと思うけど」

「あら、言葉は表現次第で表情を変えるわ。ストレートなのもイイけど状況で使い分けるのは大人のマナーのひとつよ」

「例えば?」

「そうね。Hの最中に濡れて啼いてるコが挿入を前にして“やん…ダメ、こんなに大きいの、入らないよ…ッ”って言ったら貴方どうするの?」

「擦り付けながら“ダメなら挿れるのやめようか?”とか言ってみる」

「やめる気はあるの?」

「ない」

「そういうことよ」

「え?さっぱりわからないんだけど」

「根底には暗黙の了解で互いの意思目的は明確、ただ表面上でのみ言葉遊びを楽しんでいる。ってコト」

「ふーん、よくわかんないけどそういう意味ではこの世には遊び言葉が溢れてるのかもね」

「ええ。例えばそうね……“いつもこのラジオ番組で私のパートナーを努めてくれてありがとう。頼りになるし素敵だし、貴方はホントに理想の男性よ”」

「“こちらこそ。こうやって向かい合って話してるだけで谷間拝めて金も貰えるなんてパーソナリティは悪くない副業だよ”」

「使えてないわよ」

「そう?」


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