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〈短編〉H×H

第34章 新婚さんいらっしゃい/イルミ/新婚パロ


何だか、とても幸せ。

こんな他愛ないやりとりすら宝物みたい。一緒にいられるだけで 嬉しくて仕方がない。
思わず抱きついてしまった。

「どうしたの?やっぱり待てない?」

「………違うの」

伝えたいんです。この気持ちを。

「イルミさんのこと世界で1番大好きです」

「知らないでしょ?私は一日中ずっとイルミさんのことばかり考えてるんです」

「イルミさんにももっと私のこと好きになってもらいたいです。私のこと、少しでも可愛いと思ってもらいたいです」

首の後ろを押さえられた。それはそっと持ち上げられて。

何をされるのか、予感の通りに踵を上げてそっと瞳を瞑った。
軽く触れる唇からまた想いが溢れてくる。

離れてしまうのが名残子しくて、私の方から彼に両腕を絡めてしまった。

「…………あともう少しだけ。だめですか?」

見つめ合う。イルミさんはそれに応えてくれる。

また距離が混ざってゆく。顔を重ねて、甘い時間を共有する。

愛らしいキスだけじゃ足りなくて、少しづつ唇が解けてしまう。そこから柔らかく舌を絡められた。

クラクラしながらそれに応じていると悦びの吐息が漏れてしまう。
イルミさんのことが好きでたまらない。
幸せでこわいくらいだ。

「こんな事されて可愛いと思わない訳ないだろ」

「え」

「闘えそうな気もしてきたけど」

「……………………っ」

「どうしようか」





fin
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