第32章 依存症/アダトリややクロロ寄/裏依存夢主/死ネタ
ここは世界に忘れ去られたような廃墟。乾いた弱い風が埃を運ぶ。そんな色のない瓦礫の山の中、似つかわしくない艶かしい音を響かせる。互いの存在だけを求めあっていた。
「んっ…くちゅ……」
「そんなに欲しいのかい?」
「欲しっ、欲しい…ヒソカッ…」
膝まずいたまま 目の前で反り勃つ大きなモノに必死で舌を這わす。煽るように濡れた目を向ける。
こうやって抱かれるのは何度目になるかわからない。欲望のままに快楽を貪り合う様はまるで理性を失った獣も同然だと思う。
腕を取られ身体を引き起こされると 冷たい壁に背を押し付けられ、片脚を高くに持ち上げられる。ツンと上を向く 胸の突起を歯先でチクリと刺激される。
「あ、ぁ…ヒソカ…はやく挿れて、ヒソカの大っきいの…ッ」
「ボクもリネルの中に入りたい」
崩れ落ちそうな壁の凹凸が背に刺さる、ヒソカの肩越しに綺麗な月が滲んで見える。外であるとか 何故行為に至ったとか、そんな事はどうでもいい。今は目の前の男とつながることしか考えられない。
「はぁっ、あ、ああぁ、」
「簡単に、…入っちゃうねぇ」
身体に押し入る異物の感触に目の前の景色が揺れる。一気に深くまで突き立てられる、リネルは潤滑にそれを受け入れる。
「んあぁぁ…っ……!」
「ククッ…ぐっちゃぐちゃ」
「ヒソカぁ…っ、もっと…ぐちゃぐちゃに して……」
「わかってる」
首筋に顔を埋められそこを吸い上げられるとちくっと気持ちいい痛みが走る。ヒソカの額に浮く微量の汗が益々リネルを乱す。縋るように逞しい身体に抱き付いた。
「んぁっ、はぁっ、ヒソカぁ…イっちゃう……ッ」
「早いな」
「一緒に…っ、ヒソカのいっぱい、中に、欲し……っ」
「ならもっと啼けよ」
激しく揺さぶってくるヒソカの 乱れた服から覗く胸の突起に歯を立てる。耳元を溶かす熱い吐息にいよいよ膝が震え出す。