第1章 快感パラドクス/イルミ/ヒソカ/下ギャグ
長い腕を伸ばしてくるヒソカの腹部にゆるりと跨った。先ほど触れた感覚でいうと身体には慢性的な筋肉疲労がある。両の掌に染み出す薬用成分を含めたオーラはこんな客にうってつけだ。隆々流れる胸筋をじわじわ撫で 胸の突起を二本指できゅんと摘んでみる。
「いっぱい気持ち良くなって いっぱいスッキリして帰ってね♡」
ヒソカは太ももの下でぷるぷる身悶えを始める。時々意地悪に煽りつつ 丁寧な揉みほぐしを提供してゆく。
如何せん コンセプトがコンセプトだけに施術途中に客が「その気」を起こす事も珍しくはない。堂々たるヒソカの勃起はいつもの事であるし 驚きもしないまま施術も大詰めだ。
自らの腰をずるりと回し より下半身の方へ移動する。真上にそり立つヒソカ自身に 自らの尻を押し付けるよう背もたれ状態にした。
「じゃあそろそろ…お友達紹介キャンペーンの特典メニュー はじめるね♡」
利き手になみなみと粘性のあるオーラを纏わせた。滋養強壮に効果を発揮する数種類の天然ハーブ成分を混合させた贅沢な掌を背後に伸ばし、ヒソカのソレを下から上に扱いてやる。ヒソカは顎の先を天井に向け 恥ずかしげもなく身体をカクカク痙攣させはじめる。
しばらくは大人しくマッサージを受けていたイルミだが 隣でダイレクトな破廉恥行為を見せつけられてはさすがに黙ってはいられないのか。上半身を半分ほど無理やり起こし、ヒソカの様子を凝視する。
「やん♡イルミくんてばホントに悪いコ♡じっとして?」
「あれってアウトじゃないの?どう見ても性的なサービスだよね」
「ううん♡男性の生命エネルギーの中枢であるおち◯ち◯への刺激は 癒しと快楽をミックスした立派なリフレクソロジー手法の1つだよ♡」
「言ってる意味が全然わからないんだけど」
これも初回客にはよくある展開だ。イルミは片腕を掴まれた。そのままのそりと起き上がろうとするイルミに ニコリと愛らしい笑顔を向ける。表情は寸分も乱さずにイルミをベッドに押し付けた。
「だ・め♡」
「オプション?いくら?」
「残念♡あれはお友達を紹介してくれた人だけの特別メニューなの♡」
「で、いくら?」