第25章 秘め事/社長イルミと秘書夢主/現パロ
唾液と混ざり口からダラダラとこぼれる酒が顎を伝う、各々の白いワイシャツに赤黒い染みを作る。そんな事も気にならないくらい ワイン独特の甘さと 貪るような深いキスに酔ってしまいそうになる。
リネルの口の中に残る酒を味わうように イルミの舌は歯茎を辿り、舌を舐める。呼吸すら奪われそうになる。どこか不摂生な色気を放つ若社長に魅せられる、こんなにも惹き寄せられたら動けなくなってしまう。
だが、そろそろいつもの合図の頃合い。イルミの胸元を優しく押し返す、今日はワインに濡れたワイシャツが手のひらにベタリと張り付いた。
「社長…これ以上は」
「今は名前で呼んでもいいよ」
「……」
「呼んでよ」
「イル、ミ」
またすぐに顔が重なる。満足そうに最初は優しく、当然の如く次第に強く 唇を求められる。糸を帯びる唾液を愉しむように、時折表情を伺うように 何度か顔を覗かれる。
そろそろお終いの時間の筈、しかし今日は少しばかり執拗な気がする。深い行為の間で 行き場を失った唾液が口端からつっと流れる。思わずきゅっと目を細くした。
「…社長」
「名前」
「…イルミ、」
たった一口とはいえアルコールを飲んだせいなのか。不覚にもぼんやりしていたら 知らぬ間にソファに押し倒されていた。
「ダメです、こんなの」
頭を首筋に埋められる、吐息が肌に触れる。イルミの手がリネルのスーツの前ボタンを外す、ワイン染みの出来たワイシャツのボタンをいくつか乱された。緩んだ胸元から手を差し入れられる、下着の上から膨らみを遊ぶよう やわやわ胸を揉まれる。耳元で囁く声がする。
「へぇ意外にあるね。細いのに」
「社長 おやめください」
「どうして?もっと気持ちいい事したくならない?」
「だめです」
「使えないヤツばかりの仕事漬けでさ、ストレス溜まるよね」
また唇を塞がれる。下着の下から指先が入り込む。指の腹で敏感な部分をすっと撫でられれば、そこは生理的に硬度を持つ。優しく摘ままれ 転がされる。ビクリと身体が揺れそうになる。
もう一方の手がリネルの下半身に伸びる。ストッキングを纏う滑らかな脚をそっと伝う。その手はタイトスカートの中に侵入し、ゆっくり焦らすように しながら少しづつ上に移動する。