第22章 一日保育園/アダトリ/ギャグ
泣き止まないユイ。困り果てたリネルは再びクロロに顔を向けた。
『クロロ、この家他に何かないの?食べ物』
「酒ならあるが」
『ダメに決まってるでしょ』
「コーヒー豆もあるぞ」
『それも無理!』
「挽く前のものだからな。確かにそのままでは使いようがないな」
『そうじゃない!わかれそれくらい!』
「他には何もないぞ。断じてだ」
『いいアラサーがどういう食生活してんの』
そろそろツッコミ疲れてきたリネルに、ヒソカが言った。
「ねぇ何か買ってきたらどうだい?僕が行ってこようか」
『あ、そうだね…!でも何がいいんだろう…』
「バナナなんかいいんじゃないかい?」
ヒソカの言葉にリネルの顔が変わった。
『…もしかしてユイにバナナ食べさせてその写真撮影して、いかがわしいことに利用しようとか考えてる?』
「なんでそうなるんだよ 心外だなぁ」
『常日頃から変態だから疑われるんだよ』
「真面目に言ってるのに。子供ってバナナ好きだろう?」
ヒソカからイルミに目線を移し、リネルが聞いた。
『子供はバナナ好きなの?イルミ?』
「まぁ好きかもね、食べやすいし栄養もあるしいいかもよ」
『そっか!うんそうだよね!バナナだよねやっぱ!じゃあバナナ買おう!』
「…リネル♡君はそのあざとい天然のフリで僕のガラスのハートを深くエグっているという事実に気付いていないのかい?」
『その服装と日頃の行いのせいでいいこと言ってもプラマイゼロどころか常にマイナスなんだよヒソカは』
「酷いなぁ、じゃあもう悪い事だけ言うってどう?そしたら常にプラスだよね」
『やってみなよ、ヒソカから犯罪者引いたら何も残らないだけだから』