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〈短編〉H×H

第21章 転生りんね/アダトリ/高校生転生ネタ/日常


基本的には皆変わっていない、リネル自身を含めて。
要領良く物事をこなすクロロも、自由気ままに生きるヒソカも、与えられた事を忠実以上に実行するイルミも。

皆変わっていないのに、状況だけがわかっている。それが余りにも退屈で。
溶けてしまいそうなこの世界に生まれ変わってしまった事、その運命を呪いたくもなる。
それでもそこに小さな棘が残されてはいた。その存在が唯一の救いに思える。
リネルは目の前の3人を見つめ、明るい声を出した。

「ねっ これから皆でカラオケでも行こうよ!」

「は?オレは塾だから無理だよ」

「イルミもたまにはいいじゃん。ね?」

「お前はカラオケを提案出来る程 歌上手くないだろ」

「確かにねぇ」

「いいの カラオケなんて所詮自己満足なんだから」

「あんまり時間ないんだけど」

「いいから!」

通学バッグをヒソカに投げて預け、逃げないようにイルミの腕を取り歩き出す。
あまりにも日常が退屈で 無性にホームシックになる日もある。そんな時はかつての敵や戦友達と懐かしい雰囲気に浸るのも悪くはない。

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