第20章 相澤消太〜両者〜
何で、何年も避けたり顔を合わせないような態度を取ってきた華なのに昔と変わらずに庇ってくれるのだろう
今回は明らかに自分が悪い。
パパにも嘘を付いて、言わなきゃいけないのに自分の変なプライドのせいで消太くんには最後まで言い出せなかった
だから庇われたことに大きく驚いた
こんな態度をとっていたら愛想なんて尽かされるだろうに
なのに彼は変わらずに庇ってくれた
数年前に隣に女の人がいてショックを受けて
それでも恋心は燻っていて
その気持ちを消そうと最後のケジメのつもりで雄英に行った
だからまさかメールなんて来るなんて思わないし、ましてや家に来て庇ってくれる
どうしよう どうしよう
燻っていた気持ちを消さなきゃいけないのに
忘れなきゃいけないのに
また灯りが付きそうだ