第38章 真相
「あっ!ママぁ!」
声がした方を振り向くとそこには腰まである長い黒髪でザ 和服美人というような女の人が立っていた
その女の人に小春は嬉しそうに掛けていって抱きついた
「久し振りね 華ちゃん また会えて嬉しいわ」
にっこりと微笑む姿は迫力美人だ
「こちらこそ また会えて嬉しいです 椿さん」
「椿 椿!この子達が雄英の生徒さん、わざわざ会いに来てくれたんだよ」
嬉しそうに紹介する声に反応して緑谷達が慌てて椿に頭を下げて挨拶をした
「は…初めまして!緑谷出久です!あのっ折角の休みの日なのに沢山で押しかけてすみませんっ」
「…お邪魔してます」
頭を下げて挨拶する緑谷の横で轟がつられるようにペコリと頭を下げた
「ケッ!」
「ちょっと勝己!挨拶くらいしたらどうなの」
2人と対照的にそっぽを向く爆豪にそう声を上げる華に対して椿は気に留めてないように笑った
「いいのいいの、これくらいの男の子達には色々あるわよね それより華ちゃん、私達これからお菓子を作ろうかと思ってるんだけど久し振りに一緒にどう?」
「えっ!?」
思いがけないお誘いに戸惑いがちに清十郎を見た
「いい提案だね 椿も華ちゃんが来るのを楽しみにしていたんだ 付き合ってくれると嬉しいな」
「あの…お姉ちゃんも一緒に作ろう?」
きゅっといつの間にか華の制服のスカートを握って見上げてくる小春ちゃんは殺人的に可愛い
これを断れる人がいるのなら見てみたい
「勿論!なんでも作っちゃう!あっでも出久達が…」
「あっ!僕達の事は気にしないで!学校で聞けなかった事とか柳さんに教えて貰うから」
華の視線に緑谷は大丈夫大丈夫というように手を動かしていると
「ゆっくりしてくるといい」
と同じように轟に言われると「じゃあお言葉に甘えて」と小春ちゃんの手を取って椿と奥へと消えていった
残された4人に一瞬だけ沈黙が走った
「さて、何が聞きたい?」