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僕の花〜ヒロアカ〜

第36章 見つめていたい



メリットよりデメリットの方が大きいしね〜と明るく笑うが果たして本当にそう思っているのか分からなかった

「それなら あんまり使えないんじゃないか?」

ポツリと零した焦凍の言葉に半分そう感じていた生徒はバッと焦凍を見た

「ははっ、轟くんはズバっと言うねぇ そうだよ、よっぽどのことがない限り役に立たない」

「え〜そうなんスか?格好いい個性だと思ったのに」

上鳴が残念そうに手を頭の上で組んでそう言うと

「俺はね 個性が格好いいとか役に立たないとかどうでもいいんだよ」

「え?どうでもいいですか?」

出久の言葉に小さく頷いた

「だってそんな言葉 他人の勝手な感想だろ?どんな個性だって自分が認めていれば充分じゃないか」

自分の胸に手を当てて「自分の力を否定するなんて自分自身に失礼だろ?」そう言って小さく笑った

「とは言ってもそんな簡単に自分の個性なんかを認められない人だっている そういう人達は時間が掛かってもいいんだ いつか受け入れられるからさ」

その言葉は何故だか皆に話してる筈なのにまるでここにはいない『彼女』に向けて語りかけているような そんな気がしてならなかった

きっとそう感じたのはここにいるかっちゃんや轟くんも同じ気持ちだったのだろう


その時に いいタイミングで授業終了のベルが鳴る

「さっ!今日はここまで また明日」

パンっと切り替える様に手を叩いたら移動を促すように手を振った

ゾロゾロとそれに応えるように更衣室へと移動する中で出久だけが1人佇んでいた

「ん?どうした緑谷くん 何か聞きたいことでも?」

ふと気が付いた清十郎が首を傾げると出久はゆっくり口を開いた



「…柳さんは彼女の個性の事を知ってるんですか?」






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