第35章 イレギュラー
飛びかかってこようとする勝己を指差しながら
「あれ〜これって始めちゃっていいの?相澤っち」
清十郎の言葉に相澤は「構わん、程々にな」と言うと今度は出久達を見遣った
「ほら お前達も体で体験してこい」と顎で促すものだから勝己の後を追うように切島達が走り出した
「じゃあよろしくお願いしまっす!」
少し戸惑いながらも向かってくる様子に清十郎は嬉しそうだ
「いいね〜若いって勢いがあって」
「おいっ!余所見してんなやっ!」
向かってくる生徒を横目で見ながら真っ先に飛びかかろうとしてきた勝己の後ろを一瞬で取り片腕を捻りあげた
「…っなっ!」
「余所見なんてしてないよ もしそう感じるのなら…スキだらけだ」
そう言うとそのままダンっと地面に押し付けた
「あぁごめん、俺じゃなくて自分の膝だったね」
クスリと笑うとすぐに体を離してそのまま突っ込んでくる残りの生徒達を迎えた