第30章 旅立ち~相澤消太~
それから月日は流れ
桜が咲き出す暖かい季節へと移り変わっていた
今日 卒業を迎えた生徒達はワイワイと最後の教室での談笑を楽しんでいた
「なぁなぁ、爆豪っ!俺達も写真でも撮ろうぜ」
「あ"あ"っ?フザケんなっ一人で撮っとけクソ髪っ!」
「あ~っ!いいな、私もみんなと撮る~っ」
切島の言葉に心底嫌そうな顔をして断る爆豪の元に楽しそうに芦戸が混ざり出す
「おっ、芦戸も撮ろう撮ろうっ!っていうかクラス全員で撮ろうぜ~」
「おいっ!俺は撮らねぇっつってんだろっ」
爆豪の怒鳴り声は聞こえてないようにゾロゾロと回りに人が集まり出す
「むむっみんなで撮るならば先生も呼んで来た方がいいのではないか?」
そう言って担任の相澤を呼びに行こうとする飯田を蛙吹がやんわりと止めた
「あら、先生は卒業式の後片付けがあるから邪魔したら悪いわ」
「そっ…そうだよっ!僕達だけで撮ろうよ」
蛙吹の言葉に同意をするように頷く緑谷に飯田は
「そうか!それならば仕方がないな!」
と納得した様に輪の中に入っていった