第30章 旅立ち~相澤消太~
夕食後は食後のお茶だといって珍しく消太がコーヒーを淹れてくれた
それを飲みながらたわいもない話に華を咲かせていた
ふと時計を見ると12時をとっくに超えていた
「…そろそろ寝ないと明日、早いぞ」
「あ…うん」
明日は午前中の飛行機で秋彦達の元へと旅立つ
「寝坊しても知らんぞ」
「その時は消太くんが起こしてくれるんでしょ?」
「俺も寝坊するかもしれないぞ?」
「その時は一緒に遅刻だね」
へへっと笑って立ち上がるが一向に動こうとしない華を消太は見上げた
「どうした?」
「え…?あ、ううん、何でもない」
そう笑顔で返す華の瞳の奥に消太は寂しさの色を感じた
「…一緒に寝るか?」