第24章 すれ違い〜相澤消太〜
「なっ!・・・・えっ!?マイク先生何で」
「いやっ!今日は珍しくハイペースで飲んでベロベロになったからイレイザーを送って・・というか俺のことを先生何て呼ぶなんて雄英のリスナー?」
はっと口元を抑えた時には遅かった。先生と呼ばなければ生徒だとバレる確率は少なからずあっただろう
思わず驚きすぎてポロっと出てしまっていた
それにしても消太くんがこんなになるまで酔っているのを初めて見た
「と・・・・・とにかく、ベッドに運んでくれませんか?」
そういうと慌てて消太の部屋のドアを開けた
ベッドまで運んでくれたマイク先生にコーヒーでもどうかと誘った
ダイニングのテーブルに座るマイクの前にコーヒーを置くと同じように座った
「君はリスナーなのかい?」
「そうですよ、普通科です」
マイク先生が生徒の事をリスナーと独特な呼び方をしているのは知っていた
それに消太とマイクが同級生で仲が良いのも知っていたがまさか早々とバレるとは予想外だった
「ま・・・・まさかイレイザーが同棲「同居ですっ!!」
マイクが頭を抱えて呟いた言葉に被せるように訂正した
「その何だって同居なんか」
「それは、話すと長くなるんですけど・・・・」
言いながらマイク先生に分かりやすいように身振り手振りで事の経緯を話した
「はぁ・・・・そう言えば昔によく引っ付いてた先輩がいたけどまだ交流があったとは」
ギシッと座っている椅子の背もたれに体を預けるように座りなおすとじっと華を見つめて
「だけどちょーラッキーじゃん?イレイザーが人と同居するなんて奇跡だYEAHHHHH!」
「えっ?それってどういう・・・・」
「だってアイツ家に滅多に上げないじゃん?俺も最近なわけよぉっ」
そう言いながらコーヒーに口を付けて「だからイレイザーと住んでるリスナーは凄いんだぜYEAHHHHH!」
がたっと勢いよく立ち上がって力説する様子に華は笑うしかなかった
凄いって言っても無理やりだったし
拒否権もなかったし
ただ、先輩の娘を預かっただけ
他にきっと理由はない