第5章 恐怖の島で過去は巡る (スリラーバーク編)
「だからおめぇは!色んなもんを仲間にしようとすんじゃねぇよ!ただでさえタヌキだのロボだの色々いんだぞ、ウチにゃあ!」
サンジがルフィに怒りの声をあげる。
待って、そもそもチョッパーはトナカイよ。
フランキーがロボに反応して口喧嘩をする横で、ルフィは次に何が出るのかとこの状況を楽しんでいた。
前方では、ロビンとゾロがケルベロスを見て真剣に考察をしていた。
「ネガティブ、ネガティブ。」
ルフィが「何か聞こえる」というので、耳を済ますと上から聞こえる。
「でたー!ゴーストだー!」
ルフィがテンション高めに叫び、そしてゴーストを捕まえようと持っていた網をブンブン振り回す。
それで捕まえられるわけないと思うけどもね・・・。
「完全に霊体か・・・"フレッシュファイア"!」
フランキーがゴーストに攻撃をするが全く効かない。
「ダメだ、効かねぇ。」
ゴーストがフランキーを貫通した。
「全くダメだ、今週のおれホントにダメだ。何やってもまるでダメ・・・生きていく自信がねぇ、死のう。」
「どこまで落ち込んでんだよ、お前は!」
どん底までにネガティブになるフランキーにサンジがツッコミを入れる。
「もし生まれ変わるのなら、おれは貝になりたい・・・最低だ、死のう。」
ムキになって素手で捕まえようと飛びかかったルフィもまたどん底までネガティブになった。
いつもハイテンションなルフィのこんな一面が珍しくて、なんだか笑ってしまいそうになる。
ロビンが、ゴーストに触れると気が弱くなるのではと考察をする。
「ふん、情けねぇ奴らだな。普段から気をしっかり持たねぇから妙なゴースト如きに翻弄されんだよ!」
そう吐き捨てたゾロ。
「生まれてきてすみません・・・。」
一瞬でゴーストに敗れてしまった。
『あははははは!』
私は遂に耐えきれず笑ってしまう。
そもそも、ゾロがネガティブになってるところなんて貴重すぎて、それがまた面白い。
いつも強気なゾロが弱気になるなんて。
ゴーストって強い!!