第4章 夢と仲間と
それから、私は他のみんなの夢も聞いた。
各々ちゃんと夢があって、それこそみんなも他の人には笑われたことがあると笑い飛ばしていた。
だけど、こうしてお互いの夢を信じ合える仲間たちに出会えたから、きっとみんなは胸を張ってそれを言葉に出来るんだ。
「それで、クレアの能力って?」
ナミが一通り夢の話をし終えた後に聞いてくる。
『私が"セカセカの実"の能力者ってことは話したと思うけど・・・。』
話した時にいなかったロビンやフランキー、ルフィに創造の力の話をする。
「すっげぇえええ!」
特にルフィが食いついて、近くにあったもので適当に創造すると目を輝かせた。
そこまで反応が良いと、清々しい。
『だけどこの力には穴があって、それは寿命を使うことの他には・・・。』
金属製のフォークで今度は骨つき肉を創造する。
「肉ダァ〜!!」
ルフィが私の持つ肉を奪い取って、ガブリと噛み付くが「ガキン!」という音が鳴った。
「いてえええ!」
ルフィは歯がジンとしたらしくて身悶える。
『創造元の材料に性質が寄っちゃうんだ。』
ルフィ、実験台にしてごめん・・・。
「右手の創造の力は分かった。そしたら左手は何なんだ?」
フランキーが問いかけてくる。
『左手のアンチ・サイは通常は悪魔の実の能力の無効化。』
「そんな力が!?」
悪魔の実はどんな力があっても不思議ではない。
『ロビン、一回能力を使ってくれない?』
「えぇ。」
ロビンが能力で手を出し、私はそれを左手で触ってアンチ・サイの力を使う。すると、ロビンの出した手は花びらのように散った。
みんな、驚きで言葉が出ないようだ。
『だけど、この力にも穴があって何でも無効化できる訳じゃない。ルフィ、私の左手にゴムゴムでパンチして。』
私が左手を横に伸ばす。
ルフィは少し戸惑いながらも左手にパンチを入れると、私の左手はそれをモロに受け、グンっと後ろによろめいた。
『こんな感じで、打撃や人そのものの性質変化は無効化出来ない。だけど・・・。』
私がルフィのところへ歩いてルフィを左手でタッチする。
『腕を伸ばそうとしてみて。』
「ん、あれ!伸びねぇ!?」
ルフィは腕や足などを伸ばそうとするが、ピンと伸びるだけで伸びない。
『私が触ってる間も実の力を使えず無効化出来るの。』