第4章 夢と仲間と
『もう一つ左手には能力があって、それは破壊の能力。何でも破壊することが出来る。だけど、これにも代償があって、使用後の鋭い痛みに加えて代償を差し出さなければならないの。その代償の大きさに比例して、アンチ・サイの強さも増加するんだ。』
例えば、大切なものだったり、視力や聴力など。
もしかしたら自身の命を対価にすれば、誰かの命を破壊できるのかもしれない。
そんな博打をしたことはないけれど。
「なんか、頭が痛くなってきた。」
「俺も、よくわかんないぞ。」
ナミとチョッパーが頭を抱えて、うーん・・・と唸る。
「つまり、スゲェ能力ってことだ!!」
ルフィのその一言でみんながそういうことだと納得をする。
今まで、私の能力を知って利用しようとする人ばかりだった。
能力者と戦う時に盾にされたり、金や財宝を創造させてそれを売り捌いたり、私利私欲のために何度も使われた。
そして私には、それに抵抗出来るほどの力はなくて、ただ苦しみながらも従ってばかりだった。
だけど、彼らはこの話を聞いても凄い能力の一言で終わらせてしまう。
私は、ずっとそんな人たちを求めていた。
ゾロが、勇気をくれた。
みんなが、受け入れてくれた。
賞金首になって、世間からは悪者で追われる身になってしまっても、私は彼らの仲間になれて良かった。
『みんな、聞いてくれてありがとう!』
私たちは再び、朝ご飯の時間を満喫し始めた。