第4章 夢と仲間と
私たちはフランキーの指示で帆をたたむ。
ここで帆をたたんでしまったら止まってしまうけれど、きっと彼に何か策があるんだ、信じるしかない。
そしてこんな時だというのに船の話になる。
その中でウソップがいつもような軽快なツッコミを入れていて、少し前まではあんなことがあったのに、もういつも通りだと微笑ましく感じた。
船の名は「サウザンド・サニー号」に決まった。
とてもいい名前だと思う。
少なくとも私の考えてた「ひだまり号」よりは。
ルフィがガープさん達やウォーターセブンの人々にも声をかける。
きっと、ウォーターセブンの人たちには声が届いていないだろうけど。
私もガープさんたちの船を見る。
リノスの顔が見えた。
見えるかわからないけれど、私が小さく手を振ると、リノスも手を振ってくれたような気がした。
私の可愛い弟、またいつか何処かで。
「"風来バースト"!!」
ガープさんの操る鉄球が落ちてくる前に、サニーが飛んで逃げた。
こうして、ウォーターセブンでの長い時間が終わりを告げた。
「ほんじゃ、あらためて。」
逃げてから少し経って落ち着いた頃に、私たちはお酒を持ってテーブルを囲んでいた。
「帰ってきたウソップとロビン!そして新しい仲間、クレアとフランキーと海賊船"サウザンド・サニー号"に!乾杯だ!」
私たちはガシャンと乾杯の音を立てる。
こうして、私の海賊人生は幕を開けたのだった。