第4章 夢と仲間と
しばらくして、フランキーが下が裸の状態で飛んできて、瓦礫に突き刺さった。
「・・・ンマー、なんだこの状況。」
アイスバーグさんが一言呟く。
本当に一体どういうことなのだろう、ルフィたちはどんな手段を使ってフランキーを連れてきたのだろうか。
いや、これは連れてきたとは言わないか・・・。
「うがぁ!!」
フランキーが瓦礫を吹き飛ばして起き上がる。
「フランキー!船、ありがとう!最高の船だ、大切にする!」
ルフィが隣でフランキーのパンツを振り回しながら、フランキーに感謝の言葉を告げる。
「あぁ、お前らの旅の無事を祈ってる。」
「このパンツ!返して欲しけりゃ、おれ達の仲間になれ!!」
こうやって、仲間になりたい気持ちを押し殺さなければならないときに、強引に連れ出そうとしてくれるルフィに、私たちは惹かれてしまうんだ。
だけれど、フランキーは一貫してそれを受け入れようとしない。
ロビンに玉を握られても・・・痛そう。
フランキーは罪滅ぼしのためにこの島に留まりたいようで、アイスバーグさんはもう自身を許して夢のために生きても良いと言った。
そしてフランキー一家もその後押しをして、フランキーの幸せを考えたくてこの暴挙に出た。
「いてててて!!」
そう泣くフランキーだが、ロビンがしたのは初めの一度だけだった。痛みのせいにしているが、フランキーは本当に涙を流しているのだ。
そこでゾロとサンジが急いで走って帰ってくる。
どうやらガープさん達が戻ってきて攻撃態勢に入ったらしい。
「返す!」
ルフィがパンツをひらりと手放しフランキーに返す。
「さぁ、乗れよフランキー!おれの船に!」
それを聞いてフランキーはニヤリと笑った。
「へへへ、生意気言うんじゃねぇよ!ハリボテ修理しか出来ねぇド素人共め、これだけ立派な船に大工の1人もいねぇとは船が不憫だ。」
それからフランキーはこちらに顔を上げる。
「仕方ねぇ!世話してやるよ!おめぇらの船の"船大工"!このフランキーが請け負った!」
「いやったあー!新しい仲間だ!!」
仲間も増えて、私はこれからの旅がとても楽しみになった。